FC2ブログ
2021年04月 / 03月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫05月
2009.12.03 (Thu)

ヘルマンヘッセのニュースから

本を読むヘッセ    ヘルマンへッセのメガネ

今朝のニュースは、大阪でみつかった、昆虫採集の蝶の標本が、
ドイツの文豪、ヘルマンヘッセ(1877-1962)自身による標本だということが、わかったというニュース。
きちんとした正確な字体で書かれた、hesseというサイン、また1927年の採集年月日が、
当時そこに滞在して描かれた水彩画との日付とも一致しているということで、ヘッセ研究の専門家によって明らかにされたようだ。
ヘルマンヘッセの写真が、大きくテレビの画面に映し出されていた。

ヘルマンヘッセといえば、[車輪の下」など文学作品が有名だが、
水彩画やガーデニングなど、自然と深くかかわっている人物としても知られている。
少年のころから、蝶などの昆虫採集にも夢中になっていたようだ。
私は、文学よりも、水彩画などの絵の分野のほうに関心がある。
何年か前には、金沢であったヘルマンヘッセ展を職人Мと一緒に見に行ったことがある。

「ヘルマンヘッセも丸メガネだわね!」
「なんか、うちの丸メガネと似ているわね。」と言うと、
「そうさ。ヘッセのメガネを見て、こんなタイプの丸メガネをいっぺん作ってみようと思ったのさ。」
「えーっ、そういうわけだったとは、、」
と、この形の由来を、本日、あらためて知ることになった私。
職人Мによると、ヘッセは、他にもいろいろなタイプのメガネをかけているという。
いずれにしても、文豪ヘルマンヘッセの肖像に、丸めがねはもう不可欠なものとして、顔と一体になっているようだ。
あらためて、よく似合っていると思った。

ヘルマンヘッセ 書斎にて
                  書斎で執筆中のヘルマンヘッセ

tsujioka製
            こちらは、tsujioka handmade 丸メガネ

ところで、この蝶の採集のことを題材にした、ヘルマンヘッセの作品に、
「少年の日の思い出」というのがある。
日本では、なんと60年以上も前から、今も中学校の国語の教科書に採用されている作品であるという。
私は、当時よほどポカンとしていたのか、それとも違う教科書だったのか、
学校で習った記憶がまるでない。

その内容は、つましい家庭で育った蝶好きの少年が、金持ちの友人エーミールのところへ行って、
そのコレクションの中から、めずらしい蝶(クジャクヤママユ)の標本を盗んでしまう話。
母に言われて、謝りに行くも、ポケットの中には、粉々に壊れてしまった蝶の標本。
「そうか、君は、そういう人だったんだな。」という友人の言葉。
友人の話として語られているが、ヘッセその人のことであるという。
少年の日に暗い夜がさしかけた一瞬をめぐる物語。
だれでも、遠い昔の幼い日には、同じような思いのにがい経験はあるかと思われる。
そんな一瞬を、
ヘッセにとって文学はサナギが蝶になるための脱皮と成長にひとしく、
悪が忍びよる時を見据えて、理性をくらまされない。まさしく大人の文学であるという。
このほど、ヘッセの蝶の標本が日本で発見されたのは興味深いことだと思われた。

                                              職人K
EDIT  |  12:58  |  めがね関連  |  Top↑
 | BLOGTOP |